監修
関島 良樹 先生
(信州大学医学部内科学第三教室 教授)

遺伝性ATTRアミロイドーシス(FAP)に対する治療

遺伝性ATTRアミロイドーシス(FAP)では、肝臓から産生された遺伝的に変異のあるTTRの四量体構造が不安定になり、TTRが単量体に解離します1。単量体となったTTRは、適切に折りたたまれなかったり(ミスフォールディング)、一部が分解されたりしたものが自己集合してアミロイド線維となり、末梢神経や心臓、自律神経系、消化管、腎臓、眼などの様々な組織・臓器の細胞外間隙に沈着・蓄積して多様な臓器障害を引き起こします。

この発症過程において、本疾患に対する治療法は、以下の4つが挙げられます。

遺伝性ATTRアミロイドーシス(FAP)に対する治療 遺伝性ATTRアミロイドーシス(FAP)に対する治療

TTRに由来するアミロイド線維の形成や組織・臓器への沈着・蓄積を抑制する治療

  1. 同所性肝移植(以下、肝移植):変異型TTRを産生する肝臓を正常な肝臓に外科的に置換して、変異型TTRの産生を阻止する
  2. siRNA製剤による薬物療法TTR mRNAを選択的に分解して、変異型および野生型TTRの産生を特異的に抑制する
  3. TTR四量体安定化剤による薬物療法:TTRの四量体を安定化し、単量体への解離を抑制する

※ small interfering RNA

本疾患による様々な症状を緩和・軽減する治療

  1. 対症療法

引用文献

  1. Sekijima Y, Wiseman RL, Matteson J, et al. Cell. 2015;121:73-85.