- 監修
- 関島 良樹 先生
(信州大学医学部 神経内科、リウマチ・膠原病内科 教授)
心臓 MRI検査:遅延造影MRI
心筋のアミロイド沈着と線維化を評価します。
主な所見
左室内膜下優位のびまん性遅延造影(late gadolinium enhancement:LGE)1
右室壁や左房壁、心房中隔のLGE1
心腔内のガドリニウム造影剤が低信号化(dark blood pool)1
LGEは病期の進行とともに内膜下から貫壁性へと移行し、病期によっては、様々な非典型的LGE(斑状LGE、外膜下LGE、びまん性貫壁性LGE)を呈します2。
評価上のポイント
LGEは心基部優位に認めることが多いです3。
参考情報
-
以下の限界とデメリットがあります1。
①
遅延造影MRIでは早期病変を検出できない
②
非典型LGEを呈することが多い
③
びまん性心筋障害ではLGE所見を過小評価する
④
撮影エラーを生じやすい
⑤
定量的評価が難しい
⑥
高度腎機能障害患者・透析患者ではガドリニウム造影剤を使用できない
引用文献
- 日本循環器学会. 2020年版 心アミロイドーシス診療ガイドライン https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2020_Kitaoka.pdf(2021年12月閲覧)
- Fontana M, Pica S, Reant P, et al. Circulation. 2015;132(16):1570-1579.
- Wan K, Sun J, Yang D, et al. Radiology. 2018;288(1):73-80.