- 監修
- 関島 良樹 先生
(信州大学医学部 神経内科、リウマチ・膠原病内科 教授)
身体機能 徒手筋力検査(MMT)
筋肉の筋力を徒手的に評価します。
概要
徒手筋力検査(Manual Muscle Testing:MMT)は、検査者の徒手的抵抗と重力に抵抗した動きを基準にした筋力の評価方法です1。
抗重力運動、徒手抵抗、除重力運動、筋触知により、Zero/0~Normal/5の6段階に設定された基準にて被検査者の筋力(頚筋、体幹と骨盤底、上腕、下肢、脳神経支配筋)の状態を捉えます1。
MMTの評価1
数的 スコア |
質的スコア | 説明 |
---|---|---|
5 | Normal (N) |
患者が自動運動の全可動域を重力に抗して動かすことができ、検者による最大抵抗に抗してそのテスト肢位を保持できる |
4 | Good (G) |
患者が重力に抗して全可動域位にわたり自動運動を行うことができる。しかし、最大の抵抗に対してはテストポジションを保持することができない |
3 | Fair (F) |
抗力が重力だけであれば可動域を完全に終わりまで動かすことができる |
2 | Poor (P) |
重力が最小にされれば、身体のセグメントを動かすことができる |
1 | Trace (T) |
テストしようとする運動に参加する1つあるいはそれ以上の筋群に、セラピストが何らかの筋収縮活動を目で確認できるか、手で触知できる |
0 | Zero(活動なし) (0) |
筋収縮の証拠が触知によっても視診によっても得られない |
主な所見
スコアの低下
評価頻度(目安)
ベースライン時、その後は3ヵ月に1回
引用文献
- Dale Avers, Marybeth Brown 著. 津山直一, 中村耕三 訳. 新・徒手筋力検査法. 原著第10版. 東京: 協同医書出版社; 2020.