監修
関島 良樹 先生
(信州大学医学部 神経内科、リウマチ・膠原病内科 教授)

身体機能 10メートル歩行試験

運動耐容能を評価します。

概要

  • 10メートルの距離を歩行するのにかかる時間を測定し、歩行速度(1秒当たりのメートル数:m/s)を算出しま1-3

10メートル歩行試験のイメージ

10メートル歩行試験のイメージ

主な所見

  • 歩行速度の低下

評価頻度(目安)

  • ベースライン時、その後は6ヵ月に1回

評価上のポイント

  • 歩行速度が0.8m/s未満の場合は歩行がより制限されていることが示唆されま1

  • 高齢者では、歩行速度が平均で0.10m/s変化することは臨床的に意味のある変化と判断されます。

参考情報

  • 横断歩道を青信号で渡り切るのに必要な歩行速度は1m/sとされます。

  • 10~79歳の健康被験者が通常歩行したときの歩行速度(平均値)は以下の通りで3

    男性
    1.182~1.351m/s
    女性
    1.086~1.285m/s

引用文献

  1. Middleton A, Fritz SL, Lusardi M. J Aging Phys Act. 2015;23(2):314-322.
  2. Perera S, Mody SH, Woodman RC, et al. J Am Geriatr Soc. 2006;54(5):743-749.
  3. Oberg T, Karsznia A, Oberg K. J Rehabil Res Dev. 1993;30(2):210-223.